もちろんワールドカップについて書かねばなるまいでしょ。

個人的にはミスジャッジだと確信するフランスのPKから試合が動きました。ジダンがしっかり決めて、自分の引退試合を飾る準備をし始めました。
しかしそのPKにからんでいたマテラッツィのゴールで1対1。
そして暇な後半と延長戦。
しかし延長戦でジダンがマテラッツィに頭突き。
当然レッドカード。
PKでマテラッツィが決めた時点でたくさんの人が確信したはず、イタリアが勝つと。
そしてイタリアが歓喜の瞬間を迎えました。
MVPはファビオ・カンナバーロ、確率は低いけどピルロもありえるかな〜とか思ったらなんとジダンが受賞。

私は絶対にこれを認めません。

さて、私はジネディーヌ・ジダンを尊敬していました。
フランスのピンチだという国民の声に応えての代表復帰(仮に同じ立場でも中田ではありえない事でしょう)、そして全盛期と変わらずチームを勝利へと導くプレー。
私はジネディーヌ・ジダンを尊敬していました。
…この試合までは。
なぜあそこで相手(マテラッツィ)の挑発にカっとしてしまったのだろう、あるいはひどい侮辱をされたのかもしれないがもっと大切な事があったはずである。それは「勝利」と「チーム」だった。
彼は輝かしい、誰もがうらやむキャリアの最後で何よりも「自分」を優先した。

私が「真のプレーヤー」と認めるのは、性格がどうあれ最後まで「勝利」と「チーム」のために全てを捧げた選手だけである。
サッカー選手でいえばパオロ・マルディーニ、バスケットボールならレジー・ミラーとデビット・ロビンソンだ。
そして今年、WBCにおいてイチローという男が「真のプレーヤー」であるという事に初めて気付いた。

ジネディーヌ・ジダンは「真のプレーヤー」になる資格があった。だが私は未来永劫、彼を「真のプレーヤー」と認めない。
もちろん、今大会のMVPなどと決して認めない。最後までチームのために戦ったファビオ・カンナバーロとチームを捨てた男を比べること自体が今大会に出場した全選手に失礼だ。

4年に1度の祭典の最後で私が感じたのは尊敬していたプレーヤーに裏切られた落胆だけであった。
だが、トロフィーを掲げたイタリア代表には最大の賛辞を送ろうと思う。自分を優先した男に勝利を与えなかった事にも感謝をしよう。

・大会総括
有名選手より、チームの核となる選手に注目して始まった大会でしたがやっぱり核が重要だと思わされました。
ブラジルのゼ・ロベルト、イタリアのピルロあたりはその最たるものでした。

そして何より感じたのが
「サッカーはメジャー競技の中で最もスポーツマンシップが無い」
かなり前からずっと言っていた事ですが、また思わされました。
マテラッツィやクリスティアーノ・ロナウドは誇りや人間性を捨てて勝利を得ました。もちろん彼らは「勝利」を1番に思っていたのだから完全に否定はしません。
そのかわりブラジルのルシオのように正々堂々と戦った選手(これが当然のことのはずなのだが)はすごく輝いて見えましたね。
少し話がずれますが中田が最も評価されるべきなのは「わざと転ばない」事であると言い切れます。

さて、では今大会の私のベストイレブンを。フォワードより中盤が目立った大会だったしフォーメーションはイタリア、フランスが採用している4−5−1(4−4−1−1)で
フォワード、
ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)…何よりも点数を取ったという事が重要、足でも得点ができることを証明した。
ミッドフィルダー、
ミハエル・バラック(ドイツ)…本調子ではなかったはずだが彼のパワフルかつ繊細なプレーは人々を魅了したに違いない。
マキシ・ロドリゲス(アルゼンチン)…右サイドハーフとしてのプレーだけでなく得点能力も見せつけ、その才能を世に知らしめた。
ジョー・コール(イングランド)…今大会最も目立った左サイドといえばクリスティアーノ・ロナウドだが、彼は圧倒的な能力を持ちながらチームプレーができなさすぎた。私は天才と呼ばれるにふさわしい選手のジョー・コールの方がチームに欲しい。
パトリック・ヴィエラ(フランス)…MVPにも値する活躍をしていた。献身的な守備だけでなく攻撃にも参加して2得点、世界最高のボランチという呼び名は全く間違っていない。
アンドレア・ピルロ(イタリア)…イタリアの攻撃は全て彼から作り出されると言っても過言ではない、396本のショートパスと139本のロングパスを供給した(いずれもイタリアで最も多い数字)。その正確なフリーキックとパス、時にはシュートで1得点3アシスト。文句無し、現在イタリアNo.1の選手であることに疑いの余地は無い。
ディフェンダー、
ファビオ・グロッソ(イタリア)…左サイドバックの彼は守備でも攻撃でも活躍した。特に準決勝のドイツ戦のゴールは今大会No.1の価値があった。
カフー(ブラジル)…イタリアのザンブロッタも値するが、今大会のカフーは全盛期を見ているようだった。攻撃参加では2つのアシストをした。
ファビオ・カンナバーロ(イタリア)…若くしてイタリアの守備の中心になった彼だが33歳の今なお、最高のディフェンダーだ。175cmと小柄だが跳躍力を生かした空中戦の強さ、1対1の強さ、すべてが最高水準にある。
リリアン・チュラム(フランス)…一度は代表を退いた34歳は今大会フランスを救い続けた。
ゴールキーパー、
ジャンルイジ・ブッフォン(イタリア)…ゴールの気配が全くしないキーパーはロナウジーニョより脅威だった。オウンゴールとPKの2失点しかしておらず、つまりは相手のシュートを全て防いだ。

リケルメ(アルゼンチン)、ゼ・ロベルト(ブラジル)、レーマン(ドイツ)にも同等の価値があると思う。

最優秀チームはスイス。無失点敗退は残念だが若いチームだけに今後ますます期待がもてる。
次回はスペインに期待。こちらも若いチームで、世界で最も才能が溢れている。

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